動物の言葉が分かると、どれだけ豊かになるだろうか?
ゲームの相手の企みが分かれば、常に勝利できるだろう
相手の真の意図が明確にわかると、あらゆる物事がスムーズに進む
職場内でさまざまな立場の人の意図が明確に分かれば、もっと組織は成長するだろう
相手の言動の背景には、必ず何かしらの意図がある
私がコミュニケーション能力について個人的に絶賛する書籍、
「仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?」安達裕哉著
から、まさにコミュニケーションの本質を突くような、たいへん分かりやすく社内教育にも活用できそうなテーマを紹介させていただきます。
今回は、ちょっとした頼まれごとから業務として与えられた指示に至るまで、
幅広く活用できるコミュニケーション能力の1つ、
「相手の真の意図を探る」というテーマにて解説いたします。
もくじ
- コミュニケーション能力の見極め方
- 「人あたりが良いだけの人」の反応
- 「真にコミュニケーション能力の高い人」の反応
- コミュニケーション能力とは「気が利くかどうか」
- まとめ
コミュニケーション能力の見極め方
「人あたりが良いだけの人」、「真にコミュニケーション能力が高い人」
この2者は、見た目にはどちらも「コミュニケーション能力が高そうな人」に見える
では、この2者の違いはどこにあるのか探ってみよう
少し難しい課題を用意し、あえて抽象的な形で与えてみる
⇒ その後の2者の対応の違いによって、コミュニケーション能力が高いか低いかが明確に表れる
(例)
ある新人デザイナーが2人いると想定する
1人は「人あたりが良いだけの人」
1人は「真にコミュニケーション能力が高い人」
この2者に以下の抽象的な課題を与えてみる
「ウチのwebサイトの商品ページのデザインをもっとよくしてほしいのだが」
2者はそれぞれどのような反応を示すのだろうか?
「人あたりが良いだけの人」の反応
「人あたりが良いだけの人」は、まず与えられた課題に対してその狙いや背景などには目もくれず、およそ自分本位な傾向を示すようだ
⇒ どうすればいいか教えて下さい
⇒ 何がわからないのですか?
⇒ どこから手をつけたらいいかわかりません
このような反応を示す人は、コミュニケーション能力が低い人に分類される
何も分からない事に対して質問すらしてこないよりはいいが、
相手にとって好ましい対応ではない
あなたはこのような部下に積極的に仕事を依頼するだろうか?
ちなみに「人あたりが良いだけの人」と見極めたら、
非常に具体的な指示を出すことに徹すればよい
作業手順を細かく教えてあげればよい
しかし、残念ながら良いマネージャーとしての成長は期待できない
「真にコミュニケーション能力の高い人」の反応
「真にコミュニケーション能力が高い人」は、自分で問題点を整理し、具体的に質問してくる
⇒ なぜデザインをよくしたいのですか?
⇒ 今のページで使いにくいところはどこですか?
⇒ サンプルになるようなページはありますか?
このような反応を示す人は、コミュニケーション能力が高い人に分類される
「真にコミュニケーション能力が高い人」は、相手の要求の真の意図を探ろうとする
⇒ どうすれば相手が楽になるかを想像する
⇒ 相手の要求に対して高い結果を出そうとする
コミュニケーション能力とは「気が利くかどうか」
「人あたりがよい」だけでは良い仕事はできない
仕事は、必ず質や量、納期の速さなど、何かしらの効率が求められるものだ
相手の真の意図が分からなければ、何に対して貢献したらいいのかが分からない
業務を片付けました、一区切りつけました、だけでは相手は満足しない
本来、業務を依頼する側が、質、量、納期など詳細に説明するべき、という意見はもっともである
しかし、仮に自分が営業マンだとして、まだあまり人間関係が出来上がっていないお客様が、すべてを詳細に話してくれるだろうか?
相手の真の意図が分からなければ、競合他社を退け受注を勝ち取ることはできないだろう
真のコミュニケーション能力とは、すなわち相手の要求を「気を利かせて」読み取る能力なのだ
言ってしまえば、「気が利くかどうか」である
まとめ
今回は、安達裕哉著「仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?」
から、コミュニケーションの重要なテーマ「相手の真の意図を探る」をテーマにとりあげました。
仕事で良い結果を出そうとするなら、「相手の真の意図を探る」ことが重要となります。
本記事が、コミュニケーションに悩む皆様のお役に立ちましたなら幸いです。
今回はこの辺りでご無礼させていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。