「安全管理」はコストダウンに必須の取り組み

コストダウンの目標を達成するにはどうすればいいかな?

いろんな取り組みがあるけど、
今回は「安全管理」の面からコストダウンに取り組んでいこう!

「安全管理」がコストダウンにつながるの?

企業が第一に取り組まないといけないことだよ。

詳しく解説していきます。

もくじ

「労働災害」は最悪のムダ!
企業が負う法的責任
安全第一、品質第二、生産第三
必見!労災保険料の「メリット制」
「安全管理者」は安全管理の中心的存在
安全管理者選任時研修について

「労働災害」は最悪のムダ!

職場には様々なムダが存在する
広い意味での最悪のムダ
それは、「労働災害」

企業においては、労働災害にかかる費用が最悪のムダであり、
最大のリスクとして捉えなければならない。

労働災害にかかる費用
☆人的損害   医療費や就業補償金等
☆物的損害   設備等の損失費や復旧費等
☆生産損失   停止損失や復旧費用等
☆安全対策費  設備等の改造費や教育費等

企業は、「災害ゼロ」を目指す事が大前提
安全活動 = 企業目的である「発展・存続」を果たすこと
→ 未来永劫やり続けなければならない活動なのである!

企業が負う法的責任

企業には従業員への「安全配慮義務」が定められている

  • 事業者の法的責任
    労働安全衛生法
    刑法
    民法
    労働保険法 等

違反した場合には、重大な刑事罰・民事罰が科せられる

企業のみならず管理・監督者への刑罰も事例として多々発生し続けている

1つの労働災害がもたらす損害は、企業そのものを揺るがす事例も少なくない

企業が最も優先すべきことは何か?
何の為に安全活動をするのか?
それは、
企業が最も優先すべき『従業員の命と健康を守る事』

このことは強く再認識しながら、かつ法令上のリスクも捉えておく事が大切

安全第一、品質第二、生産第三

よく耳にする『安全第一』という言葉
企業においては、安全が第一で、第二に品質、第三に生産

西暦1900年頃、アメリカの大手鉄鋼会社USスチールのゲーリー社長が打ち出したことが発端
なぜ今では全ての企業で『安全第一』が叫ばれるようになったのでしょうか?

それは、
「安全第一」が企業目的である収益向上へもたらす成果を、
産業の歴史が証明しているから

1900年当時の産業界では、
生産第一、品質第二、安全第三
そのため労働災害や品質問題が頻発しており、これが経営を圧迫していた
そこで、ゲーリー社長が方針を大きく変え、
安全第一、品質第二、生産第三とした
すると、安全性や品質が向上した結果、収益も大きく伸びることになった

明らかな成果を上げた事で周囲へも波及し、
現在では全ての会社で『安全第一』が叫ばれるようになった

必見!労災保険料の「メリット制」

ここで労災保険料について知っておいていただきたい事があります
「メリット制」という制度をご存じですか?

自動車保険では、安全運転を心がけて事故を起こさないように努力している人は、
保険料が年々安くなりますよね
労災保険料も同じように、事故やケガが起きないように安全管理を推進している企業には、労災保険料を安くしましょう、というもの

趣旨
事業の種類ごとに災害率等に応じて定められている労災保険率を個別事業に適用する際、事業の種類が同一であっても作業工程、機械設備あるいは作業環境の良否、事業主の災害防止努力の如何等により事業ごとの災害率に差があるため、事業主負担の公平性の観点から、さらに、事業主の災害防止努力をより一層促進する観点から、当該事業の災害の多寡に応じ、労災保険率又は労災保険料を上げ下げするものである。

これは企業の経費にとって大きく影響する部分です
この事からも「安全第一」を推進していく事がいかに重要かご理解いただけると思います

「安全管理者」は安全管理の中心的存在

安全管理者の役割
 事業場内の安全にかかわる技術的事項の管理

事業者は、政令で定める一定の業種及び規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定める資格を有する者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、「安全管理者」を選任し、
その者に安全衛生業務のうち、安全に係る技術的事項を管理させなければならない
(労働安全衛生法第11条)

安全管理者は、作業場等を巡視し、設備、作業方法等に危険のおそれがあるときは、直ちに、その危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
事業者は、安全管理者に対し、安全に関する措置をなし得る権限を与えなければならない。
(労働安全衛生規則第6条)

安全管理がコストダウン目標達成に効果があることは何となく理解していても、
放っておいても社員の誰もが安全管理に積極的に取り組むか、というと残念ながらそうではありません。

さらに安全管理は専門的分野であるため、一定の知識を身に着けた資格保有者でなければ組織の中で十分に安全管理活動を展開していくことができません。

しかし、安全管理者を中心に活動していく体制が構築できれば、「社員の安全と健康」を確保しコストダウン目標も達成でき、企業にとって社会的責任を果たすことができるでしょう。

安全管理者選任時研修について

安全管理者に選任されるには「一定の受講資格を満たした者が研修を修了する」という条件があります。
私も過去に研修を受講し、今では「安全管理者」として日々職場の安全を守っています。

安全管理者の選任要件
(1) 労働安全コンサルタント
(2) 厚生労働大臣の定める研修を修了した者で、次のいずれかに該当する者
ア 大学の理科系の課程を卒業し、その後2年以上産業安全の実務を経験した者
イ 高等学校等の理科系の課程を卒業し、その後4年以上産業安全の実務を経験した者
ウ その他厚生労働大臣が定める者
・理科系統以外の大学を卒業後4年以上の産業安全の実務を経験した者
・理科系統以外の高等学校を卒業後6年以上産業安全の実務を経験した者
・7年以上産業安全の実務を経験した者

ちなみに私は、ただ安全・安心な職場にしたいという気持ちだけの全くの素人でしたが、
上記(2)ウの3つ目に該当させてもらい受講しました。
コストダウンの目標達成を目指すなら、「安全管理」が行き届いた職場にすることが必須です。

今回はこのあたりでご無礼させていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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