苦しむ管理職~失敗した昇進

こんにちは。

本ブログ「管理職の悩み」の管理人の「悩める管理職」です。

 

私が所属する組織に、失敗した昇進のせいで苦しんでいる管理職がいます。

組織マネジメントが出来ない人を、

半ば強引に管理職に昇進させてしまったことが原因です。

 

周りの人もその後のフォローが大変です。

 

昇進させる際は慎重にすすめましょう。

 

もくじ

1,失敗した昇進の概要

2,失敗した昇進のその後のフォロー

3,昇進させる際は慎重に

4,まとめ

1,失敗した昇進の概要

会社側のあり得ない昇進のせいで苦しんでいる管理職がいます。

 

その人の人柄を以下にまとめてみました。

・それまでずっと現場一筋で働いてきた

・作業は非常に得意で何でも高いレベルでこなすことができる

・長年にわたり大事な業務を1人で任され、何から何まで1人で受け持っていた

・自分の業務(作業)範囲は完璧に責任を果たそうとする

・休日でも気になることがあれば1人で会社へ来て何かやっていた

 

以上のようなことが評価され、

リーダーから強く推薦されて管理職へ昇進したようでした。

その時本人は「私は管理職には向いていないから」と断ったそうです。

 

しかしちょうどその時期、大きく人が動き、

穴埋め目的で無理やり昇進が決まったのでした。

年齢もかなり高齢だったので、会社側も「まあ、上手くやってくれるだろう」

という無責任な雰囲気があったのでした。

 

ところがここから大変な日々が始まりました。

まず、その管理職を取り巻く状況を以下にまとめました。

・管理職になった瞬間から、何をやればいいのか分からない

・問題が起こっても、自分では解決までの道筋が分からない

・問題の原因を掘り下げて考えることができない

・問題を解決するにあたり、論理的に物事を考えることが出来ず、

 自分はとにかくあくせく動き回って汗をかくことしかできない

・部下が大勢できてしまったが、作業内容についての指導はできるが、

 1つ1つの業務が円滑かつ効率的に回るように導いたり

 環境を整えてあげたりすることはできない

・伸び盛りの若い中間管理者にとっては、上にそういう上司がいると

 頭を押さえられてしまい不満が蓄積されていく

 

こうした状況から、この管理職は自分を責めつつ眠れない日々が続き、

だんだんうつ病のようになっていきました。

 

2,失敗した昇進のその後のフォロー

現状を要約して説明しますと、

入社から30年以上ひたすら真面目に作業に取り組んできた者が、

マネジメントの経験などほとんど無いのに真面目さだけが評価され、

ちょうど管理職が手薄になったタイミングで、

会社の都合で半ば強引に管理職へ引き上げられてしまったという話です。

 

そしてその後のフォローのため、周りが動かなくてはならないのです。

この人を管理職に推薦した部門のリーダーは定年退職していきました。

このような状況を引き受けて収めていかなくてはならなくなった人も大変です。

「この状況を誰もが納得する形に収める事」、

を目標として進めていくしかありません。

 

とにかく現状を把握しながら整理すると、

・この人のうつ病のような感じは徐々にひどくなっている

・伸び盛りの若い役職の人達が上からフタをされて順調に伸びていけない

・上層部はこの現実を知らない

・この人の給料は結構高い

となります。

このような状況から、先ずは上層部へこの状況を報告しました。

場合によっては降格もあり得ると。

 

それからこの人と何度も面談を重ねました。

 

話せば話すほど、この人がいかに真面目で人がいいかが浮き彫りになってきました。

こわばった表情も少しずつほぐれてきて、

自身のことをポツリポツリと話し始めました。

・眠れない日が続いており、特に日曜日の夜はとてもつらいです

・今まで一人で処理できる仕事しかしてこなかったので、

 急に組織を持たされても何をしていいのかさっぱりわかりません

・問題が起きても全て自分だけで処理してきたので、

 関係する様々な部署と調整して進めるなど、どうしていいのかわかりません

 

このような話から、悩んだ末に少しずつ「誰もが納得する形に収める」

方向性が見えてきました。

 

整理すると、

・もうかなりいい年齢なので、これから管理職としての方向性で熱心に教育しても、

 考え方・働き方を変えさせることはできない

・「管理職」としての肩書を外すのは、本人も多少のプライドはあるだろうし、

 他部門や関係する人たちへの説明も困難なため、この件は先へ持ち越す

・部下を指導・教育して伸ばすことができないばかりか、トラブルが続発するため、

 部下や組織を持たせない

・受け持たせる業務は、一応「管理職」相当でなくてはならないので、

 基本的には多少なりとも高度な作業を受け持たせ、

 かつ得意とすることを専門業務として、周りから大きな不満が出ないようにする

・評価(報酬)は下げざるを得ないため、本人ともよく話し合い納得してもらう

 

上記の事柄を、最小限の関係者へ説明し、おおよその了承を得ることができ、

事態は収束に向かい、この管理職もようやく重い苦しみから解かれていきました。

 

3,昇進させる際は慎重に

あり得ない昇進のせいで周りは大変な苦労を背負う事となりましたが、

それを抜きにしても、本人にとっても周りの人たちにとっても、

もちろん組織全体にとっても誰一人幸せになる人はいません。

 

私の所属する組織には、人事部はおろか人事の業務を専門にしている人さえいません。

ですから、各部門のリーダーが年度末に自分の主観で推薦して

「昇進」というものが行われてきました。

 

各部門のリーダーが自分の主観で推薦しますから、

当然昇進した人は現場ごとに違った基準となり、最悪のケースでは、

「前の現場では評価が高かったのに、新しい現場に来たら評価が下がった」

などということも起きてしまいます。

 

これを防ごうとするとそもそも人の配置移動がなくなるため、

その組織が閉塞的な組織になってしまいます。

人の配置移動がないと、組織に新しい刺激や発想への転換がなくなってきて

旧態依然を維持するだけの、結果として成長できない組織となってしまいます。

 

本来、昇進・降格については明確で厳格な基準があり、

達成度に応じて客観的に行われるべきです。

確かに私が所属している会社でもそのような声があがり、

過去に何度かやりかけた(といっても声を上げる程度)ことはあったようです。

しかし評価基準を整備するには、それに付随するさまざまな基準も設定する必要があり、

これまで根性論で維持されてきた組織では、

実現までの道のりは果てしなく遠いものなのです。

 

今まで全員が、それぞれの自分の上司の主観で昇進してきて、

その縦割りの組織の中だけで仕事をしてきた人達なので、

集まって議論しても、そもそも考え方も基準もバラバラで話が進まないというわけです。

 

しかしこうした現状を早く打破しないと、

またあり得ない昇進のせいで不幸な管理職を作ってしまうことにもなりかねないのです。

 

4,まとめ

本来、「昇進」とは喜ばしいものであるべきですし、

本人はもちろんのこと、周りの人たちも納得感があるべきものです。

 

昇進・降格についての明確な基準がなかったとしても、

ある程度適正を見極めた上で決定することはできます。

 

また、管理者を育成するためのマネジメント教育なども計画的に実施し、

管理が出来る管理者を育成していかなければなりません。

今回のケースは、1作業者が何の準備や教育もなく管理職にされてしまうという、

本当にあり得ない最悪のケースでした。

 

この記事をお読みいただいた管理職の方の周りでは、

同様のことは起きていないと思いますが、

今後は私も部下を昇進させる際は慎重に行うようにいたします。

 

今回はこのあたりでご無礼させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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