フリーマン柴賢二郎の流儀
~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~
世の中に起きている不思議なことや、独り言などをゆる~く書き綴る。
何の専門家でもない私が経済的自由を得て、人生のこと、世の中のこと、
幸せについてなど、一般庶民の目線で考える。
16歳未満のSNS利用を法的に規制――オーストラリアとイギリスが示した新しい時代の子ども政策
「SNSは便利な道具」である。
これは間違いない。
しかし同時に、子どもたちの心や成長に大きな影響を与える存在になっていることも事実である。
そうした中、世界が注目する大きな政策が始まった。
オーストラリアでは16歳未満の子どもがSNSのアカウントを持つことを原則禁止する法律が施行され、SNS事業者には年齢確認などの措置が義務付けられた。
違反した事業者には高額な罰金が科される仕組みであり、政府はさらに監督権限や罰則の強化も進めている。
さらにイギリスでも、オーストラリア方式を参考に16歳未満のSNS利用を制限する方針が決まり、2027年の導入を目指して制度設計が進められている。
ライブ配信機能や見知らぬ人との接触などについても、より厳しい制限を検討しているという。
なぜここまで踏み込んだ政策が必要になったのだろうか。
最大の理由は、子どもの心の健康である。
近年、多くの研究で長時間のSNS利用と、不安やうつ、睡眠不足、自己肯定感の低下との関連が指摘されている。
特に成長期の子どもは、大人以上に「いいね」の数や他人との比較を気にしやすい。
誰かの華やかな生活を毎日見続ければ、「自分だけが劣っている」と感じる子どもも少なくない。
さらに、誹謗中傷やネットいじめ、有害情報への接触、依存性の高いアルゴリズムなども深刻な問題となっている。
こうした状況に対し、「保護者だけでは限界がある」という認識が世界的に広がっているのである。
一方で、この法律には課題もある。
最も大きいのは「本当に防げるのか」という点である。
実際には年齢を偽ったり、VPN(インターネット上で自分の接続場所(国や地域)を隠したり、別の国からアクセスしているように見せたりする仕組み)などを利用したりして利用を続けるケースも指摘されており、施行後も多くの未成年者がSNSを利用しているとの報告もある。
また、年齢確認を厳しく行うためには本人確認が必要になる場合もあり、プライバシー保護とのバランスをどう取るかという新たな課題も生まれている。
さらに、「SNSは危険なだけではない」という意見も根強い。
勉強の情報収集や友人との交流、災害時の情報共有、孤立した子どもの居場所になることもある。
一律に禁止することによって、そうしたメリットまで失われるのではないかという懸念もある。
つまり、この問題には簡単な正解は存在しないのである。
しかし、それでもオーストラリアやイギリスが大きく舵を切った意味は小さくない。
これまでは「自己責任」で済まされてきたSNSの問題に対し、「社会全体で子どもを守る」という考え方へ政策が変わり始めたのである。
これは、交通事故から子どもを守るためにシートベルトを義務化したり、飲酒や喫煙に年齢制限を設けたりする考え方に近い。
つまり、「子ども自身の判断だけに任せない」という発想である。
では、日本はどうするべきなのだろうか。
現時点では日本で同様の法規制は導入されていない。
しかし、子どものSNS利用時間やネット依存は年々社会問題となっており、今後は日本でも議論が本格化する可能性は十分にある。
重要なのは、「賛成か反対か」という二者択一ではない。
子どもの自由も大切である。
しかし、その自由が健全な成長を妨げるほど大きなリスクを抱えているならば、大人には環境を整える責任もある。
デジタル社会はこれからも発展し続ける。
だからこそ、便利さだけでなく、「子どもの未来をどう守るか」という視点を持つことが、これからの社会にはますます求められていくのである。
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