子供の教育を支える制度②――大学・専門学校への進学を支えるさまざまな制度

フリーマン柴賢二郎の流儀

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幸せについてなど、一般庶民の目線で考える。

 

子供の教育を支える制度②――大学・専門学校への進学を支えるさまざまな制度

 

「大学へ行きたいけれど、お金がないから無理かな。」

 

以前なら、こう考えて進学をあきらめる家庭も少なくなかったかもしれない。大学や専門学校に進学すれば、授業料だけでなく、入学金、教材費、通学費、さらに一人暮らしをする場合には家賃や食費なども必要になる。確かに、高等教育には大きなお金がかかる。

 

しかし、現在の日本には、経済的な理由だけで進学をあきらめることがないよう、さまざまな支援制度が用意されている。

 

その代表が「高等教育の修学支援新制度」である。

 

高等教育の修学支援新制度とは

 

高等教育の修学支援新制度は、経済的な理由で大学や専門学校などへの進学をあきらめることがないよう、2020年4月から始まった制度である。

 

大きく分けると、「授業料・入学金の減免」と「返済不要の給付型奨学金」の二つが柱となっている。対象となる大学、短期大学、高等専門学校、専門学校などについて、家計基準など一定の条件を満たせば支援を受けることができる。

 

つまり、「大学は高いから、お金のない家庭の子供は進学できない」と単純に考えるのは正確ではないのである。

 

もちろん、誰でも無条件に無料になるわけではない。世帯の収入や資産、学校の種類、進学先などによって支援の内容は異なる。しかし、以前と比べれば、経済的な事情を抱える家庭にとって進学への道は確実に広がっている。

 

授業料・入学金の減免という支援

 

大学などへの進学で大きな負担になるのが、授業料と入学金である。

 

高等教育の修学支援新制度では、一定の条件を満たす学生について、授業料や入学金の免除または減額が行われる。

 

ここで重要なのは、単純に「奨学金を借りて、卒業後に返す」という仕組みだけではないという点である。

 

支援対象になれば、最初から支払うべき学費そのものが軽くなる。そのため、卒業後に多額の借金を抱えることを避けられる可能性がある。

 

これは非常に大きな意味を持つ。

 

返済不要の給付型奨学金

 

もう一つの大きな支援が、給付型奨学金である。

 

これは文字どおり、原則として返済する必要のない奨学金である。日本学生支援機構(JASSO)が実施しており、進学先や通学形態などによって支給額が異なる。

 

従来、「奨学金」と聞くと「卒業後に返さなければならない借金」というイメージが強かった。しかし、現在は返済不要の給付型奨学金も重要な選択肢になっている。

 

しかも、高等教育の修学支援新制度では、授業料等の減免と給付型奨学金を組み合わせて支援する仕組みになっている。

 

したがって、経済的に厳しい家庭では、「大学に行くためのお金をすべて家庭で用意する」という発想から、「利用できる公的支援を組み合わせる」という発想に変えることが重要である。

 

貸与型奨学金という選択肢

 

もちろん、給付型だけですべての費用をまかなえるとは限らない。

 

そこで利用されているのが貸与型奨学金である。

 

代表的なのが日本学生支援機構の第一種奨学金と第二種奨学金である。第一種は無利子、第二種は有利子であり、どちらも卒業後に返還する必要がある。

 

貸与型奨学金は便利な制度である一方、「もらえるお金」ではなく「将来返すお金」であることを忘れてはいけない。

 

たとえば、大学4年間で毎月数万円を借りれば、卒業時には数百万円の借入額になることもある。実際、JASSOが示す返還例でも、貸与額によっては返還期間が10年を超えるケースがある。

 

したがって、奨学金を利用するときは、「いくら借りられるか」ではなく、「卒業後に無理なく返せる金額はいくらか」という視点が大切である。

 

大学独自の奨学金もある

 

支援制度は国の制度だけではない。

 

大学や専門学校自身が、独自の奨学金や授業料減免制度を設けている場合もある。

 

成績優秀者を対象とするもの、家計の急変を対象とするもの、特定の学部や分野を対象とするものなど、その内容は学校によって異なる。

 

そのため、進学先を選ぶときには、「授業料はいくらか」だけを見るのではなく、「どのような奨学金や減免制度があるのか」まで調べることが重要である。

 

同じような学費の大学であっても、利用できる支援制度によって実際の負担額が大きく変わる可能性があるからである。

 

学費だけを考えてはいけない

 

大学進学のお金を考えるとき、もう一つ忘れてはいけないのが生活費である。

 

自宅から通える学生なら負担は比較的小さいが、遠方の大学へ進学して一人暮らしをする場合、家賃、食費、水道光熱費、通信費、交通費などが必要になる。

 

そこで、奨学金を学費だけではなく生活費の支えとして利用する学生もいる。

 

ただし、生活費のために貸与型奨学金を多額に利用すれば、それだけ卒業後の返還負担も大きくなる。

 

「進学するために必要なお金」を、授業料、入学金、生活費などに分けて考え、そのうえで給付型支援、減免制度、家庭からの仕送り、アルバイト、貸与型奨学金などを組み合わせていくことが大切である。

 

「お金がないから進学できない」と決めつけない

 

ここまで見てくると、現在の日本には、大学や専門学校への進学を支える制度がかなり多く存在していることが分かる。

 

もちろん、支援制度を利用しても、すべての費用がなくなるわけではない。また、所得基準や資産基準、学校の要件などがあり、誰でも同じ支援を受けられるわけではない。

 

しかし、「大学はお金がかかる。だから経済的に余裕のない家庭の子供は進学できない」と最初から決めつけてしまうのは、非常にもったいない。

 

大切なのは、進学を考えた段階で、利用できる制度を一つずつ調べることである。

 

日本学生支援機構には、給付型奨学金や貸与型奨学金について調べるための資料や、家計基準の目安を確認するための「進学資金シミュレーター」も用意されている。

 

そして、大学や専門学校の窓口にも相談することができる。

 

知らなければ利用できない制度は多い。だからこそ、教育費については「お金がないから無理」と考える前に、「どのような支援を利用できるのか」を調べることが重要なのである。

 

子供の将来を決めるのは、家庭の現在の経済状況だけではない。

 

もちろん、お金は重要である。しかし、制度を知り、計画的に利用すれば、経済的なハードルを下げることはできる。

 

教育において大切なのは、子供が「学びたい」と思ったとき、その可能性を最初からお金だけで閉ざしてしまわないことである。

 

支援制度は、そのために存在しているのである。

 

 

 

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