管理職に求められる3つの資質

「管理職」に求められる資質とは、一体どのようなものでしょうか?

 

この疑問について、約10年間管理職として悩んでいる私なりに解説させていただきます。

 

これから管理職として頑張っていこうという時や、

あるいは既に管理職になっているが、何を身に付けたらよいのか迷っている場合などに、

本記事がお役に立てれば幸いです。

管理職に求められる資質を身に着け、より良い職場づくりを目指していきましょう!

管理職に求められる資質はこの3つ

最初に整理しておきたいのですが、「資質」と「スキル」は分けさせていただきました。

管理職に必要なスキルは多くあります。

 スキルは勉強・訓練によって後からでも身に着けることはできますが、

「資質」とは本質的に備わっていなければならないもの、

という位置づけで捉えております。

 それでは3つの資質について解説させていただきます。

①自ら責任を取りに行く姿勢

自分を組織の頂点とするピラミッドにおいて、

末端の社員までを含む全員が10人であれ100人であれ、

その組織で起こるすべての出来事に対し、

「私に責任がある」という姿勢が必要です。

 

あなたの組織のピラミッド内には、班長や工長、あるいは主任や係長といった、

中間の役職者が何人もいるかもしれません。

それら下部組織の中で起こった事に対しても、

「私に責任がある」という姿勢が必要だということです。

 

なぜなら、そういう姿勢がないと組織の中で安心と信頼が育まれないからです。

 

例えば、一般社員Aがトラブルを起こした時、

直属の上司である班長Aが対応にあたります。

 

この時、その上司である工長や管理職であるあなたが、

責任の全てを班長Aに負わせるといった組織風土であったならば、

班長Aは前向きな気持ちで対応にあたるでしょうか?

 

おそらく班長Aはこの一般社員Aに対して暴言を浴びせるか、

少なくとも面倒くさいとしか思わないでしょう。

 

しかしこのトラブルに対して、

あなたも責任を取ろうという風土であった場合はどうでしょうか?

 

一般社員Aは素直な気持ちで反省し、班長Aは包み隠さず上司へ報告し対応にあたり、

工長やあなたも前向きに改善できるはずです。

 

このような風土が組織全体に広がれば、全員で成長していけるのです。

 

トラブルを起こしたくて起こす人はいません。

しかし責任を押し付けるとトラブルを隠すようになってしまい、

組織が改善に向かわないどころか、

人間関係が決して良い職場にはなりません。

 

管理職であるあなたに、

自分の組織で起こる事の全てに責任を取ろうとする姿勢があるかないかで、

組織の未来は大きく変わります。

 

②公正・公平であること

管理職はあらゆる事象に対して、

常に「公正・公平であること」が求められます。

これは、その人の人間性と言ってもいい部分かもしれません。

自分の部下全員に対して「公正・公平」であることはもちろんですが、

他部門との関係においても、場合によっては上司に対しても、

「公正・公平」でなくてはなりません。

 

なぜなら、管理職の言動は、その組織の風土を良くも悪くもするからです。

 

例えば、日常的に上がってくる部下からの相談に対して、

相手によって判断を変える、

以前もあった同様の相談に対して場当たり的に違う判断を返す、

というのは非常に問題です。

 

また、相談内容によっては、自分自身の判断ではなく、

法規制や社則として定められている事を優先するべき案件もあります。

他部門と調整をとった上でルールとして定めるべき案件もあります。

 

特定の一部の部下と仲良くすることについても、

評価や処遇に偏りがない事を明示するなど注意が必要です。

 

「公正・公平であること」は非常に幅広く捉えなくてはなりませんが、

管理職が常にこの事を心掛けていなければ、

部下にも意識させることができず、

結果として、誰にとっても公正・公平な職場環境を作ることができません。

 

③決断力があること

結論から申し上げますと、決断力がない人は管理職には向いていません。

決断をする背景には、その決断によって起こる事の全てを自分が引き受ける、

という覚悟が必要となります。

言い換えると、覚悟のない人に管理職はできない、とも言えます。

 

なぜなら、「①自ら責任を取りに行く姿勢」にも通じていますが、

決断力がない人は、組織を維持・改善することができないからです。

 

例を挙げてみましょう。

 

部下が相談してくる場合などは、どうしても自分で判断できないため、

その先に進めない状況になっていると考えられます。

この状況を何とかしたいと思い、あなたに相談してくるのです。

これに対してあなたは、

正しい判断を返してあげるか、

明確な方向性を示してあげて先に進む後押しをしてあげなくてはなりません。

 

このような事が日常的に起こる中で、

決断ができない管理職は部下を成長させることができないばかりか、

組織を成長させることはできません。

 

また別の事例をもう1つ挙げます。

 

管理職は組織の舵取りも大きな責任の1つです。

常に自分の組織を短期目線・長期目線で俯瞰し、

組織をどのような体制に今すぐ整えなくてはならないか、

この先整えていかなくてはならないか、舵を切る必要があります。

 

これは、「②公正・公平であること」にも通じていますが、

組織の規模にかかわらず多くの社員が所属している組織の舵取りというのは、

大きく責任を伴う決断となります。

 

こうした決断ができない、あるいは間違った決断をしてしまうと、

部下が付いてこないどころか組織力を保つこともできません。

 

こうした理由から、管理職には「決断力」が必要なのです。

 

まとめ

以上、管理職に求められる3つの資質を私なりに書かせていただきました。

私自身もこれらの資質がしっかりと身に付けられているかは、

まだわかりません。

なぜなら、それを評価するのは私ではなく周りのスタッフ達ですから。

しかし、管理職に求められる3つの資質

・①自ら責任を取りに行く姿勢

・②公正・公平であること

・③決断力があること

この3つを常に心がけていれば、必ず組織は良くなると信じています。

多くの悩める管理職の皆さん、一緒に闘っていきましょう。

 

しかしながら管理職の悩みはまだまだ続きます。

今回はこのあたりでご無礼させていただきます。

ありがとうございました。

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