フリーマン柴賢二郎の流儀
~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~
世の中に起きている不思議なことや、独り言などをゆる~く書き綴る。
何の専門家でもない私が経済的自由を得て、人生のこと、世の中のこと、
幸せについてなど、一般庶民の目線で考える。
高齢者の医療費「3割負担」時代をどう生きる?負担増の現実と、人生の後半戦を豊かに楽しむための視点
「老後の医療費負担が増えるらしい」というニュースを、最近よく耳にするようになった。
実際、75歳以上の窓口負担が一部2割に引き上げられ、今や「原則3割負担」に向けた議論が本格化している。
かつては「長生きはおめでたいこと」と素直に喜べた時代があったが、これからの将来を考えると「長生きすることが本当に幸せなのか」と一瞬不安がよぎる人も少なくないだろう。
しかし、制度の変化や時代の流れを嘆いていても、私たちの未来は変わらない。
大切なのは、現実を冷静に受け止めたうえで「自分たちの人生をどう楽しく、豊かに生き抜くか」という視点を持つことだ。
今回は、高齢者の医療費負担増をめぐる現状と背景、そして将来自分が高齢者となった時、今から取れる具体的な対策についてわかりやすく解説する。
- 医療費の負担増はどこまで進んでいるのか?
まず、現在の状況を整理しておこう。医療費の自己負担割合は、すでに段階的な引き上げが進んでいる。
・2022年10月〜: 75歳以上(後期高齢者)の中で、一定以上の所得がある人の窓口負担が1割から2割へ引き上げられた。
・2025年秋: 制度導入時に設けられていた「負担増を抑えるための経過措置(月3,000円までの増加に抑えるルール)」が終了し、2割負担が完全に定着した。
・現在の動き(2026年時点): 政府や審議会では、70歳以上の窓口負担について、現役世代と同じ「原則3割負担」へ移行すべきだという提言が出され、具体化に向けた協議が進められている。
まだすべてが決定したわけではないが、方向性としては「年齢で優遇する時代から、所得や資産に応じた負担(応能負担)の時代へ」と確実にシフトしている。
- なぜ医療費の負担が増えるのか? 3つの大きな背景
こうした負担増の動きに対し、「国がケチになった」と一言で片付けることはできない。その背景には、日本の人口構造と社会保障制度が抱える深刻な理由がある。
① 人口構造の変化と「2040年問題」
約800万人におよぶ「団塊の世代」が全員75歳以上となり、医療費の総額は膨らみ続けている。さらに今後は、現役世代の人口が急速に減り、高齢者人口がピークを迎える「2040年問題」が控えている。現行の制度のままでは、医療保険制度そのものが立ち行かなくなるのだ。
② 現役世代の「社会保険料」が限界を迎えている
医療費の多くは、働いている世代が給与から支払う「健康保険料」で支えられている。しかし、現役世代の負担はすでに限界に達しており、手取りが増えない大きな要因になっている。「これ以上、現役世代の負担を増やせない」という危機感が、高齢者側の負担見直しを後押ししている。
③ 平均寿命と健康寿命の伸び
日本人の平均寿命は延び続けているが、日常的に医療や介護を必要とする「不健康な期間」もまた長い(男性で約9年、女性で約12年)。医療技術が進歩して命が助かりやすくなった分、高額な治療や薬を長期にわたって使うケースが増えた。
一方で、70代でも元気に働ける人が増えたため、「年齢だけで一律に医療費を安くするのは不公平だ」という考え方が広まってきたことも理由の一つだ。
- 私たちが迎える未来:高齢者になった時の医療費はどうなる?
今の中年世代や若者が高齢者になる頃には、どうなっているだろうか。
結論から言えば、「年齢による医療費の割引」はほぼ期待できないと考えたほうが自然だ。
高齢者であっても「原則3割負担」が当たり前になり、高額療養費制度の上限額引き上げや、保険適用外の治療・医薬品の拡大など、実質的な自己負担額は今より増える可能性が高い。
「老後の医療費は安く済む」という過去の常識は、完全に捨て去る必要がある。
- これからの時代を生き抜くための「4つの備え」
確定的な未来に対して、私たちはただ指をくわえて待つ必要はない。国や制度を変えることはできなくても、自分の行動や考え方を変えることはできる。今からできる具体的な備えは以下の4つだ。
① 「治療」から「予防」へ意識を変える
医療費を減らす一番の方法は、そもそも病気にならないことだ。
定期的な健康診断やがん検診、歯の定期検診を欠かさず受け、適度な運動と十分な睡眠を心がける。「毎日の健康管理は、将来の医療費節約のための最良の投資」と捉え直そう。
② 老後資金に「ゆとりを持たせた医療費」を組み込む
老後のマネープランを立てる際、「医療費は3割負担」を前提にして少し多めに見積もっておくことが大切だ。現役のうちからNISAやiDeCoなどを活用し、インフレや社会保険料の増加に負けない資産作りを進めておきたい。
③ 細く長く働き続けられる環境を作る
健康寿命が延びた時代だからこそ、「生涯現役」で少しでも収入を得続けることが強力な防衛策になる。体力を酷使する仕事だけでなく、自分の知識やスキルを生かして、短時間でも無理なく続けられる働き方を今から模索しておこう。
④ 「今日という1日」を楽しく生きる
「長生きリスク」という言葉に縛られ、将来を不安視してばかりいては元も子もない。自分で最期を選べない以上、大切なのは「今日1日をいかに面白がって過ごすか」だ。
趣味を楽しんだり、人とゆるやかにつながったり、新しいことに挑戦したりと、日常の中に小さな喜びを見出す工夫を重ねていこう。
まとめ:最期を選べないからこそ、「今日という1日」を面白がる
高齢者の医療費負担増という現実を突きつけられると、ふと「長生きすることは、本当に幸せなのだろうか」と心が重くなる瞬間があるかもしれない。
しかし、私たちは自分で自分の最期を選ぶことはできない。
ならば、ただ未来の不安に怯えて過ごすのではなく、与えられた人生の時間を「いかに楽しく、豊かで、意義あるものにするか」に意識を向けたほうが、遥かに健全で面白い生き方になるはずだ。
これからの長寿社会を生き抜くために本当に必要なのは、単なるお金の蓄えだけではない。
「余生」ではなく「第2の人生」と捉え直す
会社や子育ての役割から解放され、自分史上初めて手に入れた「完全に自分のための自由な時間」をどう使って遊ぶか。
小さな好奇心と体験を大切にする
新しい知識を得ること、行ったことのない場所へ足を運ぶこと。日常の小さな冒険や発見を面白がる心が、人生の質を高めてくれる。
ゆるやかなつながりを持つ
大げさな人間関係でなくとも、挨拶を交わす仲間や誰かの役に立つ実感を小さく持ち続けることが、強い生きがいになる。
制度の変化や医療費の負担増という「自分ではコントロールできない現実」への備えは、今から淡々と進めておけばいい。
そして、残りの心のスロットはすべて「今日という1日をどう面白がって過ごすか」に割り振るのだ。
長生きがリスクと言われる時代だからこそ、その長寿を心から面白がり、自分の人生を最後まで軽やかに楽しむ。
その前向きな姿勢こそが、これからの時代を豊かに生き抜くための、最大の防衛策であり答えなのだと思う。
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