フリーマン柴賢二郎の流儀
~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~
世の中に起きている不思議なことや、
ふと浮かんだ疑問などをゆる~く書き綴る。
何の専門家でもない私が経済的・時間的・人間関係の自由を得て、
人生のこと、世の中のこと、幸せについてなど、
一般庶民の目線で考える。
世の中からテレビが消える日――インターネットが変えた情報革命の行き着く先
「テレビなんてもう何日も見ていない。」
そんな会話を耳にする機会が増えた。
少し前までは考えられなかったことである。
かつてテレビは家庭の中心にあった。
夕食を食べながらニュースを見る。
家族でバラエティ番組を楽しむ。
スポーツ中継に一喜一憂する。
テレビは一家に一台どころか、一人一台の時代に向かうほど生活に深く根付いていた。
しかし、その常識は静かに崩れ始めている。
その最大の理由は、言うまでもなくインターネットの普及である。
今ではスマートフォン一台あれば、世界中の情報が瞬時に手に入る。
ニュースも動画も映画も音楽も、見たいものを見たい時間に自由に楽しめるようになった。
テレビは「決められた時間に放送されるもの」である。
一方、インターネットは「好きな時間に好きなものを見るもの」である。
この違いは想像以上に大きい。
現代人は忙しい。
仕事も家事も育児もあり、自分の生活リズムに合わせて情報を得たいと考える人が増えている。
テレビのように「午後9時から放送します」と言われても、その時間に自宅にいなければ見ることはできない。
しかし動画配信なら、朝でも深夜でも、通勤中でも昼休みでも視聴できる。
便利さでは勝負にならないのである。
さらに変化したのが「情報の主役」である。
昔は情報を発信できるのはテレビ局や新聞社など限られた存在だけだった。
しかし今では、一人ひとりが世界に向けて情報を発信できる時代になった。
スマートフォン一台で動画を投稿し、多くの人に見てもらえる。
個人が何百万人もの登録者を持つことも珍しくない。
もはや「テレビ局だけが情報を届ける時代」ではなくなったのである。
この変化は広告業界にも大きな影響を与えている。
広告は「人が集まる場所」に出される。
昔、人々の視線はテレビに集まっていた。
だから企業はテレビCMに莫大な広告費を投じた。
しかし現在、人々の視線はスマートフォンへ移りつつある。
SNSや動画配信サービス、ニュースアプリなどを見る時間が増えれば、当然ながら広告もそちらへ流れる。
企業にとって広告は投資である。
より多くの人に届く媒体へ予算を振り向けるのは、ごく自然な経営判断である。
しかもインターネット広告には、テレビにはない強みがある。
年齢、性別、地域、興味関心などに応じて広告を表示できることである。
例えば釣りが好きな人には釣り用品、旅行好きには旅行会社の広告を表示できる。
テレビCMのように全国一律ではなく、一人ひとりに合わせた広告が可能なのである。
広告効果という点では非常に優れている。
では、本当にテレビは消えてしまうのだろうか。
私は「すぐには消えない」と考えている。
災害時の速報、大規模スポーツ中継、選挙報道など、多くの人が同時に同じ映像を見る価値は今も大きい。
また、高い制作費をかけたドラマやドキュメンタリーには、テレビならではの魅力も残っている。
しかし、「情報の王様」という時代は終わりを迎えつつあるのではないだろうか。
テレビが生活の中心だった時代から、インターネットが生活の中心になる時代へ。
これは単なるメディアの交代ではない。
人々が情報を「受け取る」時代から、自ら「選び」「発信する」時代への大きな転換なのである。
歴史を振り返れば、新しい技術は古い常識を何度も塗り替えてきた。
馬車は自動車へ。
手紙は電子メールへ。
固定電話はスマートフォンへ。
そして今、テレビもまた、大きな時代の転換点に立っているのかもしれない。
数十年後、「昔は夜になると家族全員でテレビを見ていたんだよ」と話せば、若い世代は驚くかもしれない。
もちろんテレビが完全になくなるとは限らない。
しかし、「テレビが情報の中心である」という時代は、確実に終わりへ向かっている。
インターネットは単なる便利な道具ではなかった。
人々の生活、価値観、働き方、そして情報との付き合い方そのものを変えた、歴史的な発明だったのである。
「世の中からテレビが消える日」。
その日は明日ではないだろう。
しかし、その未来へ向かう時計の針は、すでに静かに動き始めているのかもしれない。
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