なぜ日本は「失われた30年」に入ったのか? バブル崩壊が残した長期停滞の真実

フリーマン柴賢二郎の流儀

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何の専門家でもない私が経済的自由を得て、人生のこと、世の中のこと、

幸せについてなど、一般庶民の目線で考える。

 

なぜ日本は「失われた30年」に入ったのか? バブル崩壊が残した長期停滞の真実

 

1991年、バブル経済は崩壊した。

株価は急落し、土地価格も下落へ転じた。

しかし当時、多くの人は「景気はいずれ回復するだろう」と考えていた。

景気の循環はこれまでも繰り返されてきたからである。

 

ところが現実は予想とは大きく異なった。

日本経済はその後30年以上にわたり低成長が続き、「失われた30年」と呼ばれる時代へ入っていった。

 

なぜこれほど長い停滞が続いたのだろうか。

 

その始まりは、銀行が抱えた「不良債権」の問題である。

 

バブル時代、銀行は土地を担保に企業や個人へ積極的に融資を行っていた。

当時は「土地価格は下がらない」という土地神話が信じられていたため、銀行も安心して巨額の資金を貸し出していたのである。

 

しかし、バブル崩壊によって地価は大幅に下落した。

1億円の価値があると思われていた土地が、数年後には半分以下になることも珍しくなかった。

その結果、担保価値が融資額を下回り、貸したお金を回収できない案件が急増した。

これが不良債権である。

 

銀行は莫大な不良債権を抱え、経営体力を失っていった。

 

すると銀行は、新たな融資を審査する際に、極端に慎重になった。

これが「貸し渋り」である。

 

本来であれば設備投資や事業拡大のために資金を借りたい企業でも、お金を借りることが難しくなった。

さらに経営状態の悪い企業には、融資の継続を打ち切る「貸し剥がし」まで起きた。

 

企業は新しい工場を建てることも、新規事業へ挑戦することも難しくなり、経済全体の勢いは急速に失われていった。

 

景気が悪くなると、人々も財布のひもを締める。

人々が財布のひもを締めると商品が売れなくなる。

商品が売れなくなれば企業は値下げを行う。

値下げをすれば利益は減少する。

利益が減れば給料を上げられず、設備投資も控える。

そして給料が増えない人々はさらに消費を減らす。

 

「消費が減る→物が売れない→値下げする→利益が減る→賃金が上がらない→さらに消費が減る」

 

この悪循環が長期間続いた状態が「デフレ」である。

 

デフレでは「今買うより、もう少し待てば安くなるかもしれない」という心理も働く。

そのため消費はさらに冷え込み、企業活動も活発にならない。

 

この頃から、日本企業の経営姿勢も大きく変わった。

 

バブル時代には、「借金をしてでも投資し、会社を成長させる」という考え方が一般的だった。

しかしバブル崩壊で多くの企業が経営危機を経験すると、「二度と同じ失敗は繰り返したくない」という意識が強くなった。

 

利益が出ても積極的に設備投資を行わず、現金を社内に蓄える企業が増えていった。

これが現在もよく話題になる「企業の内部留保」の増加である。

 

もちろん、内部留保そのものが悪いわけではない。

企業が経営を安定させるためには必要な資金でもある。

 

しかし、設備への投資や社員への賃金へ十分に回らなければ、お金は経済の中を循環しにくくなる。

 

その結果、給料も長年伸び悩んだ。

 

企業は人件費を抑えるため、正社員の採用を控え、派遣社員や契約社員などの非正規雇用を増やした。

昇給も小幅となり、多くの家庭では所得が増えない時代が続いた。

 

所得が増えなければ消費は伸びない。

消費が伸びなければ企業も投資しない。

この流れはさらに景気を停滞させる原因となった。

 

さらに、この時期には少子高齢化も急速に進んだ。

働く世代は減少し、社会保障費は増え続ける。

将来への不安が強まるほど、人々はお金を使うよりも貯蓄を優先するようになった。

 

こうして、不良債権問題から始まった停滞は、貸し渋り、デフレ、企業の内部留保、賃金停滞、少子高齢化という複数の問題が絡み合い、日本経済を長期低迷へ導いていったのである。

 

「失われた30年」という言葉だけを聞くと、日本が何もしなかった時代のように思えるかもしれない。

しかし実際には、多くの企業や人々がバブル崩壊という深い傷を抱えながら、慎重に生き抜こうとした時代でもあった。

 

現在、日本では賃上げや物価上昇が少しずつ見られるようになり、「失われた30年」からの転換点を迎えつつあるとも言われている。

しかし、この長い停滞から得た教訓を忘れてはならない。

 

歴史を学ぶ価値は、過去を知ることだけではない。

なぜ現在の日本がこのような姿になったのか、その背景を理解することである。

その積み重ねが、これからの日本経済を考える上での大きなヒントになるはずだ。

 

 

 

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