通貨は信用、ゴールドは価値――紙幣と金の決定的な違い

フリーマン柴賢二郎の流儀

~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~

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何の専門家でもない私が経済的・時間的・人間関係の自由を得て、

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一般庶民の目線で考える

 

通貨は信用、ゴールドは価値――紙幣と金の決定的な違い

 

私たちは日常生活の中で、円やドルといった通貨を当たり前のように使っている。

しかし、その通貨が何によって価値を保っているのかを深く考える機会は少ない。

一方、ゴールドは数千年にわたり「価値の象徴」として扱われてきた。

この両者の違いを一言で表すなら、「通貨は信用、ゴールドは価値」である。

 

まず、通貨の正体について考えてみよう。

現代の法定通貨は、金や銀と交換できるわけではない。

円は円であり、ドルはドルでしかない。

それでも私たちが安心して使えるのは、「国がその価値を保証している」「みんなが信じて受け取ってくれる」という信用があるからだ。

つまり、通貨は物理的な価値を持たず、信用によって成立している存在なのである。

 

この信用は、政府の財政、中央銀行の金融政策、国の安定性によって支えられている。

逆に言えば、信用が揺らげば通貨の価値も揺らぐ。

歴史を振り返れば、ハイパーインフレや通貨危機によって紙幣が紙くず同然になった例は枚挙にいとまがない。

通貨は非常に便利だが、同時に脆さも抱えている。

 

一方で、ゴールドはどうだろうか。

金は誰かの保証を必要としない。

国がなくなっても、中央銀行が破綻しても、金そのものの性質は変わらない。

希少性があり、腐食せず、加工しやすく、世界中で同じ価値基準で認識される。

これらの特性こそが、ゴールドを「価値そのもの」にしてきた理由である。

 

重要なのは、ゴールドが「約束」ではなく「実体」である点だ。

紙幣は「この紙には価値があると約束する」という前提の上に成り立っているが、ゴールドはそれ自体が価値を内包している。

そのため、信用が崩れやすい非常時や混乱期において、人々は通貨よりもゴールドを求める傾向が強まる。

 

もちろん、現代社会において通貨は不可欠であり、ゴールドだけで経済が回るわけではない。

しかし、通貨とゴールドの性質がまったく異なることを理解することは、資産を考える上で非常に重要である。

信用に依存する資産と、価値そのものを持つ資産。

この違いを知ることが、次の投資判断につながっていく。

 

ゴールドが「保険」や「最後の拠り所」と呼ばれる理由は、まさにここにある。

通貨を否定するのではなく、通貨とは異なる性質を持つ資産としてゴールドを理解すること。

それこそが、不確実な時代を生き抜くための第一歩である。

 

 

 

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