国民の金融リテラシーと経済力との相関

フリーマン柴賢二郎の流儀

~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~

世の中に起きている不思議なことや、独り言などをゆる~く書き綴る。

何の専門家でもない私が経済的自由を得て、人生のこと、世の中のこと、

幸せについてなど、一般庶民の目線で考える。

 

国民の金融リテラシーと経済力との相関

 

「金融リテラシーの高い国ほど、経済力も高いのではないか。」

 

これは、一見すると単純な話に見える。しかし、実際にはかなり奥深い問題である。

 

金融リテラシーとは、単に株式や投資信託を知っていることではない。

収入と支出を管理し、借金や金利の仕組みを理解し、インフレやリスクを考え、長期的な人生設計の中でお金を判断する能力である。

つまり、金融リテラシーとは「お金を扱うための基礎的な思考力」と考えたほうが分かりやすい。

 

そして興味深いことに、国際比較を見ると、金融リテラシーと国の経済力には一定の正の相関が確認されている。

 

OECDのPISA 2022金融リテラシー調査では、15歳の生徒の金融リテラシーと1人当たりGDPには、全体として正の相関が見られた。

ただし、その関係は決して単純ではない。

実際、1人当たりGDPが高い国よりも、GDPでは劣る国のほうが金融リテラシーで高い成績を収める例もある。

したがって、「国が豊かだから国民の金融リテラシーが高くなる」とだけ考えることはできない。

 

ここに重要なポイントがある。

 

国の経済力と金融リテラシーは、一方通行ではなく、互いに影響し合っている可能性があるのだ。

 

金融について正しく理解している人は、収入の中から必要な支出と不要な支出を区別し、将来のために資産を形成する。

高金利の借金を避け、長期的な投資を考え、複利の力を利用することもできる。

 

一人ひとりがそうした行動を取れば、家計の金融資産が蓄積されていく。

 

そして、その資金は銀行を通じて企業に貸し出されたり、株式や投資信託を通じて企業活動に向かったりする。

つまり、個人の「お金について考える力」が、巡り巡って企業の成長や資本市場の発展を支えることになる。

 

逆に、金融知識が乏しければ、目先の消費にお金を使いすぎたり、過剰な借金を抱えたり、インフレによって現金の価値が下がっていることに気づかなかったりする可能性がある。

 

もちろん、金融リテラシーだけで経済力が決まるわけではない。

教育、産業構造、人口、技術力、政治制度、社会保障など、無数の要因が経済を左右する。

 

しかし、金融リテラシーは、その国の経済を支える「見えないインフラ」の一つなのではないだろうか。

 

さらにOECDの調査では、社会経済的に恵まれた家庭の生徒ほど金融リテラシーの成績が高く、親とお金について話したり、金融商品を利用したり、自分で金銭的な意思決定をしたりする機会も多いことが示されている。

つまり、金融リテラシーは家庭環境とも無関係ではない。

 

これは非常に重要な問題である。

 

なぜなら、金融リテラシーが高い家庭では、子どもも自然に「お金とは何か」を学ぶ機会が増えるからだ。

反対に、家庭でも学校でも金融について学ぶ機会がなければ、大人になってから突然、自分で住宅ローン、保険、年金、投資、税金について判断しなければならなくなる。

 

そして日本でも、金融経済教育の重要性は以前より高まっている。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)は、18~79歳を対象とした金融リテラシー調査を実施し、金融知識だけでなく、金融行動や投資行動などについても調査している。

 

考えてみれば、学校では国語、数学、理科、社会を長い時間をかけて学ぶ。

しかし、人生を左右するほど重要なお金については、十分に学ばないまま社会に出る人も少なくない。

 

そして、その差が長い年月をかけて大きな経済格差になっていく可能性がある。

 

年収が同じ人でも、支出を管理し、余剰資金を長期的に運用する人と、すべてを消費してしまう人では、20年後、30年後の資産状況は大きく違ってくる。

 

これは国家についても同じである。

 

国民一人ひとりが「稼ぐ」「使う」「貯める」「守る」「増やす」というお金の基本を理解する。

その人数が増えていけば、家計の安定、資産形成、投資の拡大、企業への資金供給、そして経済の活性化へとつながっていく可能性がある。

 

ここで私は、金融リテラシーを単なる「個人のお金の勉強」と考えていいのだろうかと疑問を持った。

 

金融リテラシーとは、個人の人生を守る知識であると同時に、国全体の経済力を底上げするための「国民の基礎体力」なのではないだろうか。

 

豊かな国をつくるのは、政府だけでも企業だけでもない。

 

一人ひとりの国民が、お金について考え、判断し、行動する。その積み重ねこそが、長い目で見れば国の経済力そのものを形づくっていくのである。

 

 

 

※フリーマン柴賢二郎の著書をアマゾンで販売中です。

Amazon.co.jp: 静かなる知の探究の人生 eBook : フリーマン柴賢二郎: Kindleストア

サラリーマンは太陽光発電所を買ってお金の勉強をしなさい!: サラリーマンのあなたに贈る! 人生100年時代を賢く生き抜くためのガイドマップ | フリーマン柴賢二郎 | 金融・投資 | Kindleストア | Amazon

ドライブ・(ウィズ)・マイ・マザー | フリーマン柴賢二郎 | 小説・サブカルチャー | Kindleストア | Amazon

閉ざされた扉が開かれる時: 孤高の改革者が挑む魂を懸けた組織改革  反発と葛藤の末に掴む希望の光 | フリーマン柴賢二郎 | 小説・サブカルチャー | Kindleストア | Amazon

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA