大規模自然災害はなぜ増えたのか?地球温暖化の真実と「地球への恩返し」となる最新テクノロジー

フリーマン柴賢二郎の流儀

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幸せについてなど、一般庶民の目線で考える。

 

大規模自然災害はなぜ増えたのか?地球温暖化の真実と「地球への恩返し」となる最新テクノロジー

 

近年、世界中で猛威を振るう大規模な自然災害。

以前と比べて明らかに頻度が増し、規模も巨大化していると実感する人は多いはずだ。

 

この現象の背景には何があるのか。

結論から言えば、その最大の要因は地球温暖化(気候変動)であり、これを引き起こした主な原因は人類自身の経済活動に他ならない。

 

地球温暖化と気象災害の激甚化には、明確な科学的メカニズムが存在する。

大気の気温が1度上がると、空気が保持できる水蒸気量は約7%増加する。大気中に増えた水蒸気は、いわば豪雨の原料だ。これが一気に凝縮して降り注ぐことで、線状降水帯による極端なドカ雨や破滅的な洪水が発生しやすくなる。

また、海水温の上昇は台風に強大なエネルギーを供給し続け、非常に強い勢力を維持したまま陸地へ北上させる原因となっている。

 

では、なぜ地球温暖化はここまで進行してしまったのか。

それは、産業革命以降に人類が追求してきた急速な工業化と拡大経済の「負の産物」である。

 

人類はエネルギーを得るために石炭、石油、天然ガスといった化石燃料を爆発的に消費し続け、膨大な量の二酸化炭素(CO2)を大気中に放出して来た。

それと同時に、都市開発や農地拡大のために大規模な森林伐採を行い、地球本来のCO2吸収源を削り取ってきたのだ。

さらに、食料生産のための畜産業からはメタンガスが排出され、エアコンなどの冷媒に使われるフロン類も地球を包み込む温室効果を強めている。

 

利便性や豊かさを最優先し、大気や自然環境を「無償のゴミ捨て場」のように扱ってきたツケが、巡り巡って気象災害の巨大化という形で人類自身に跳ね返ってきているのである。

 

ならば、原因を生み出した全人類が責任を負い、足並みを揃えて環境保護のベクトルへ一丸となって進むべきではないか。

そう誰もが考えるだろう。

 

しかし、現実はそう単純ではない。

 

そこには国際政治や経済の厳しい利害対立が存在する。

 

まず挙げられるのが「歴史的責任」をめぐる先進国と途上国の対立だ。

過去200年以上にわたり化石燃料を燃やして豊かになった先進国と、これから豊かになろうとする途上国との間には、排出削減の負担割合をめぐる根深い分断がある。

 

また、太平洋の島国のようにCO2排出量が極めて少ないにもかかわらず致命的な海面上昇に晒される国がある一方で、排出量の多い大国は資金力やインフラで被害を抑え込めてしまうという「被害の非対称性」も存在する。

 

さらに、自国のエネルギー安全保障や政権交代による環境政策のブレなど、人間のエゴや政治的な足踏みによって、理想的な協力体制の構築は困難を極めている。

気候変動という地球規模の危機を前にしながらも、人間社会は足並みを揃えられずにいるのがリアルな姿なのだ。

 

しかし、政治や国際社会の利害調整が足踏みを続けている間にも、地球温暖化は進行し、大規模自然災害となって人々の暮らしを脅かし続ける。

 

この不都合な現実の中で、国境を越えて命と社会を守り抜くために登場するのが、人類の知恵を結集した先端テクノロジーの数々だ。

 

かつて産業革命以降のテクノロジーは「自然を切り拓き、人間が支配するため」に使われてきた。

しかし、猛威を振るう自然災害の前に立ちつくした人類は今、テクノロジーのあり方を根底から変えつつある。

 

現在のテクノロジーは、壊してしまった地球への「罪滅ぼし」であり、命を育んでくれた地球への「恩返し」として進化しているのだ。

気候が荒暴化する中で、人類がまず果たすべき責任は「命を一人たりとも無駄に落とさせないこと」が大前提となる。

 

具体的には、大きく分けて3つの領域で最新技術が活躍している。

 

第1の領域は、「手遅れ」を防ぐための高度な予測・検知技術だ。

宇宙に浮かぶ人工衛星の観測データとスーパーコンピュータ、そしてAIを組み合わせた「精密降雨・洪水予測」はその代表例と言える。

AIが河川の水位変化を数日前から高度にシミュレーションし、世界中の人々に早期警告を発信している。

また、高所カメラの映像から早期の煙や熱を人間以上に早く検知するAI山火事検知システムや、全国の小規模河川に網の目のように配置されたIoT水位センサーなど、科学の力で危険を1秒でも早く察知し、命を救う取り組みが進んでいる。

 

第2の領域は、破壊力から都市を守る「適応型」のハードインフラ技術である。

日本の「首都圏外郭放水路」に代表される地下調節池は、都市部の地底深くに巨大な空洞を掘り、あふれ出た膨大な河川水を溜めて安全に排出する地下神殿のような治水技術だ。また最近では、コンクリートだけに頼るのではなく、湿地や沿岸の砂浜、都市緑地を保全・再生して水害や高潮の衝撃を和らげる「グリーンインフラ」も注目されている。

これは自然本来の緩衝能力を復元する、まさに地球への恩返しと言える防災手法である。

 

第3の領域は、温暖化の原因そのものを引き戻す「緩和」とジオエンジニアリング(気候工学)技術だ。

大気中に漂うCO2を巨大なファンと化学フィルターで直接吸い出し、地下深くに封入する「大気直接回収技術(DAC)」は、過去に人間が出しすぎた温室効果ガスを自らの手で直接回収する文字通りの罪滅ぼし技術と言える。

また、海洋生態系を活用して海中に炭素を固定させる「ブルーカーボン」の保全など、地球本来の生態系能力をテクノロジーでサポートする試みも拡大している。

 

これらすべてのテクノロジーに通底しているのは、「自然を支配する」というおごりの放棄だ。

自然の猛威を謙虚に予測して身をかわし、人間が傷つけてしまった地球環境を科学の力で手当てして復元する。

それこそがテクノロジーの真の姿である。

 

人間が犯した過去の過ちを真摯に反省し、知恵と技術を地球への恩返しのために使い続けること。

それこそが、災害に強い持続可能な未来を作り上げ、人類が地球と再び共生していくための唯一の道なのだ。

 

 

 

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