フリーマン柴賢二郎の流儀
～そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう～
世の中に起きている不思議なことや、
ふと浮かんだ疑問などをゆる～く書き綴る
何の専門家でもない私が経済的・時間的・人間関係の自由を得て、
人生のこと、世の中のこと、幸せについてなど、
一般庶民の目線で考える
道路に平気で唾を吐く人の心理とは何か
道路に平気で唾を吐く人は、どこにでも一定数存在する。
多くの人は不快に感じ、なぜそんな行動をわざわざ取るのか疑問に思うだろう。
実は、この行動には複数の心理的背景や社会的要因が絡んでいる。
本記事では、その心理を整理しつつ、「なぜ人は公共の場で唾を吐くのか」をできるだけ分かりやすく解説したい。
- 衝動的な行動としての「唾吐き」
まず挙げられるのは、衝動性の強さである。
衝動性が高い人は、自分の内側にある不快感や違和感をすぐに外へ出したくなる傾向がある。
口の中の不快感を感じた瞬間、「吐き出したい」という感覚が優先され、周囲の目や公共マナーを考える前に行動してしまうのである。
このタイプの人は「恥ずかしくない」「みっともない」という感覚が鈍いわけではなく、単に「考える前に行動が出る」ため、結果として他人に不快を与える行為をしてしまう。いわば、反射的な行動だと言える。
- 自己中心的な価値観によるもの
道路への唾吐き行動は、自己中心的な価値観が根底にある場合も多い。
「自分がしたいからする」「自分の行動で誰かが困るとは思っていない」という意識の薄さだ。
公共空間はみんなのものだが、このタイプの人はその感覚が弱く、自分の生活圏だと勘違いしている場合もある。
また、自分の行動に対して注意されたり批判された経験がないため、「しても問題ない」という誤った成功体験が積み重なっているケースもある。
本人にとってはあくまで日常の一部であり、悪いことをしているという認識すら乏しいのである。
- ストレス発散としての「唾吐き」
意外かもしれないが、唾を吐く行為を「ストレス発散」として利用する人もいる。
イライラや不安、緊張などを外に出すための象徴的な行動として「吐き捨てる」という動作を選んでしまうのだ。
怒りを物にぶつけたり、暴言を吐いたりする代わりに、唾を吐くという形で感情を処理しているのである。
心理学的には「置換行動」と呼ばれ、本来の感情の対象とは別のものに行動を向ける傾向のひとつだ。
本人としては、自分の中に溜まった負のエネルギーを”外に捨てている”つもりなのである。
- 環境・文化による影響
家庭環境や友人関係が影響しているケースもある。
親や兄弟、友達が当たり前のように唾を吐く環境で育つと、本人も疑問なく同じ行動を採用してしまう。
「みんながやっているから自分もする」という同調行動の一種である。
また、スポーツ界では練習中や試合中に唾を吐く場面がある。
それを見た若者が「カッコいい」「真似したい」と感じ、習慣化してしまう場合もある。
行動には理由があると同時に、模倣によって広がることも忘れてはならない。
- 公共マナーの意識が低い地域で育った可能性
地域によって公共マナーの「文化レベル」にはばらつきがある。
例えば、ポイ捨てが多い地域で育った人は、唾を吐く行為に対する抵抗感が薄い。
逆に、清潔で秩序のある地域で育つと、自然とそうした行為に嫌悪感を抱くようになる。
人の行動は「身についた規範」によって大きく左右される。
つまり「公共の場を汚してはいけない」という規範が十分に育っていないと、唾を吐く行為も躊躇なく行われるのである。
- 他者との距離感の低さ・迷惑の想像力の欠如
他者との距離感をうまく測れない人は、周囲の人がどう感じるかを想像しにくい。
「自分がすることは他人に影響しない」という無意識の想定のもと行動してしまうのだ。逆に言えば、「他人の迷惑を想像できること」は高度な社会性であり、それが欠けている人は、結果として社会規範を破りやすいのである。
唾を吐く人の中には、単に周囲への想像力が弱いだけで、悪意はないというケースもある。
- 健康面の問題による可能性
少数ではあるが、喉や鼻、気道に慢性的な不調があり、痰がたまりやすいために頻繁に吐き出す人もいる。
ただしこの場合でも、本来ならティッシュやハンカチに吐き出すべきであり、道路へ吐くことが正当化されるわけではない。
ただ、本人としては「仕方ない」という意識で行っているケースもある。
まとめ
道路に唾を吐くという行為は、一見単純なようで、衝動性、自己中心性、ストレス、環境、文化、規範意識の弱さなど、多くの要因が絡んでいる。
言い換えれば、その行動は「その人の内面の未熟さや環境の影響が表に出た結果」であるとも言える。
現代社会では公共空間の清潔さが強く求められる時代であり、他人の行動はコントロールできないが、自分がどのような規範を大切にするかは選ぶことができる。
私たちは、こうした行動に出会ったとき、不快感だけでなく「そうせざるを得ない背景があるのかもしれない」と理解を持つことも、社会を円滑にする一歩かもしれない。
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