資産形成の基軸としてのオルカン──多くの専門家が選好する投資手法の背景

フリーマン柴賢二郎の流儀

~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~

世の中に起きている不思議なことや、

ふと浮かんだ疑問などをゆる~く書き綴る

何の専門家でもない私が経済的・時間的・人間関係の自由を得て、

人生のこと、世の中のこと、幸せについてなど、

一般庶民の目線で考える

 

資産形成の基軸としてのオルカン──多くの専門家が選好する投資手法の背景

 

投資信託のオルカンは、長期投資の場合、専門家でさえもが一番に推薦する理由とは?

 

投資の世界には多くの商品の選択肢があるが、近年とりわけ人気を集めているのが「オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式〈オール・カントリー〉)」である。

書籍やSNS、金融機関のセミナーでも、専門家やFPが真っ先に推奨する銘柄として名前が挙がることが多い。

なぜオルカンは、そこまで評価されるのか。

本稿では、その理由を深掘りしつつ、どのような人に向き、どのような人には向かないのかを整理していく。

 

■ オルカンとはどんな商品か

 

オルカンは、名前のとおり全世界の株式にまるごと投資できる投資信託である。

投資対象は、米国・日本・欧州・新興国など、およそ先進国から新興国まで幅広い。

つまり、1本で世界経済全体の成長を享受できる商品というわけである。

 

さらに、オルカンは指数(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)に連動するインデックス型商品であり、信託報酬が極めて低い。

長期投資において「コストの低さ」は最重要の一つであり、これがオルカン人気の大きな理由となっている。

 

■ 専門家がまず推薦する理由 ① 「分散の完成形」に近い

 

投資でリスクを下げる鉄則は分散である。

世界の株式市場を丸ごと購入してしまえば、国・地域・業種・企業単位でのリスクが自然に分散される。

例えば米国が不調な年でも、欧州や新興国が伸びる年がある。

特定の企業が倒れたとしても、影響はごく小さい。

オルカンは「これ以上分散しようがない」ほどの分散を、たった1本で実現している。

 

専門家が「個別株より安全」「世界の未来を信じるならコレ1本」と言うのは、この圧倒的な分散力に理由がある。

 

■ 専門家がまず推薦する理由 ② 人が負ける原因を排除できる

 

投資で損をする大きな理由は、実は商品選びの失敗ではなく「投資行動の失敗」である。

例えば以下のような行動だ。

 

  • 上がった国やテーマに乗り換えてしまう

 

  • 短期の値動きに振り回され売買を繰り返す

 

  • 不安になって積立を止める

 

オルカンは世界経済全体に投資するため、「乗り換えたい市場」をそもそも意識する必要がない。

また、一本化していれば管理も容易で、感情による売買を減らせる。

投資行動をいかにシンプルにするかは長期投資の成功に直結する。

オルカンはこの点で極めて優れている。

 

■ 専門家がまず推薦する理由 ③ 長期的に米国の比率が自然と大きい

 

世界株式の時価総額は米国が約6割を占める。

つまりオルカンを買うということは、実質的には米国比率の高い投資をしていることになる。

結果として、世界のイノベーションを牽引する米国市場の成長の恩恵をしっかり受けつつ、米国に過度に偏り過ぎないバランスの良いポートフォリオが完成する。

 

「米国だけにして大丈夫か?」という不安を持つ人は多いが、オルカンはその悩みを自然に解決してしまう。

 

■ どんな人に向いているか

 

① 老後・教育資金など、長い時間軸で増やしたい人

世界経済は長期的に右肩上がりで成長する傾向がある。長期で積み立てれば、短期の暴落はむしろ安く買えるチャンスになる。

 

② 投資判断をシンプルにしたい人

銘柄選び・乗り換えなどの余計な判断を省きたい人にとって最適である。

 

③ コスト重視の人

オルカンは国内でも最安水準で、長期ほどコスト差が効いてくる。

 

■ どんな人には向かないか

 

① 短期で大きく増やしたい人

世界全体に分散しているため、爆発的に上がるわけではない。短期の利益を狙いたい人には物足りない。

 

② 特定国やテーマに強い確信を持つ人

「米国100%こそ最強だ」「AI企業だけに賭けたい」など、強いテーマ性を持つ人には、オルカンは広く分散しすぎと感じるだろう。

 

③ 値動きの小さい商品を求める人

株式100%のため、債券混合型より値動きは大きい。リスク許容度が極端に低い人には向かない。

 

■ まとめ

 

オルカンは、長期投資におけるベーシックかつ極めて合理的な選択肢である。

コスト、分散、シンプルさ、世界経済の成長という4つの柱を兼ね備えており、「迷ったらまずオルカン」と言われるのは当然だといえる。

 

長期で資産形成を考える人にとって、オルカンは“迷いをなくすための1本”であり、投資の王道そのものである。

 

 

 

※フリーマン柴賢二郎の著書をアマゾンで販売中です。

サラリーマンは太陽光発電所を買ってお金の勉強をしなさい!: サラリーマンのあなたに贈る! 人生100年時代を賢く生き抜くためのガイドマップ | フリーマン柴賢二郎 | 金融・投資 | Kindleストア | Amazon

ドライブ・(ウィズ)・マイ・マザー | フリーマン柴賢二郎 | 小説・サブカルチャー | Kindleストア | Amazon

閉ざされた扉が開かれる時: 孤高の改革者が挑む魂を懸けた組織改革  反発と葛藤の末に掴む希望の光 | フリーマン柴賢二郎 | 小説・サブカルチャー | Kindleストア | Amazon

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA