「国が破綻するとは?ギリシャ危機と日本の行方を投資家の視点から考える」

フリーマン柴賢二郎の流儀

~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~

世の中に起きている不思議なことや、

ふと浮かんだ疑問などをゆる~く書き綴る

何の専門家でもない私が経済的・時間的・人間関係の自由を得て、

人生のこと、世の中のこと、幸せについてなど、

一般庶民の目線で考える

 

 

「国が破綻するとは?ギリシャ危機と日本の行方を投資家の視点から考える」

 

国が破綻するとはどういうことか

 

「国が破綻する」と聞くと、まるでその国が消えてしまうような印象を受ける。

しかし、実際に消滅するわけではない。

破綻とは「国が借金を返せなくなる状態」、つまり国家の財政が立ち行かなくなることを指す。

これを「デフォルト(債務不履行)」という。

国も企業や個人と同じく、お金を借りている。

借金の返済に必要な利息や元金を払えなくなると、信頼を失い、通貨や国債の価値が下がり、経済全体が混乱する。

 

ギリシャが破綻した背景

 

ギリシャは2010年前後、ヨーロッパで最も深刻な経済危機を経験した。

原因は、長年の放漫財政である。

ギリシャ政府は、国民の反発を恐れて増税を避け、社会保障や公務員給与を増やしてきた。

その結果、借金が膨れ上がった。

さらに、ユーロ圏に加盟していたため、自国の通貨を発行してインフレを起こす(つまりお金を刷って返す)こともできなかった。

ギリシャは国債の返済が不可能となり、実質的な国家破綻に陥ったのである。

 

このとき、EU(欧州連合)やIMF(国際通貨基金)が救済に入った。

緊縮財政を条件に資金を融通し、ギリシャはなんとか立て直しに成功したが、その代償として公務員の給与削減や年金カットが行われ、国民生活は大きく苦しんだ。

 

日本でも「夕張市」が破綻した理由

 

日本でも「夕張市」(北海道)が2007年に財政破綻を経験した。

背景には、炭鉱閉鎖による税収減少にもかかわらず、観光施設などへの過剰な投資と借金があった。

市の人口は減り、税収は減る一方で、借金の返済が追いつかなくなった。

結果、夕張市は「財政再建団体」となり、給与削減やサービスの縮小を余儀なくされた。

つまり、規模こそ違えど、国家の破綻と同じ構造が見て取れる。

 

日本が破綻する可能性はあるのか

 

では、同じように日本も破綻するのだろうか?

日本の政府債務は世界でも突出しており、GDPの2倍以上という巨額の借金を抱えている。

数字だけ見れば危険に見えるが、現時点で破綻の可能性は低いと考えられている。

その理由は、日本の国債の大部分を日本国内の機関(銀行や年金基金など)が保有しているためだ。

つまり、外国に頼らず国内でお金が回っている。

また、日本は独自の通貨「円」を発行できるため、理論上は国債の返済資金を「円を刷って」賄うことが可能である。

ただし、これはインフレ(物価上昇)という副作用を伴う。

だから、無限にお金を刷ればいいというわけではない。

 

投資家の視点から見る「国家破綻」

 

投資家にとって国家破綻とは、通貨価値の急落や国債価格の暴落を意味する。

ギリシャ危機のときは、国債の信用が失われ、金利が急騰した。

国債を持っていた投資家は大きな損失を被った。

一方、かつての日本のように低金利・円高が長く続いた国では、「将来的な財政不安」がじわじわと市場に織り込まれた。

投資家はそのリスクを考え、資産を分散する必要がある。

円だけに頼らず、外貨建て資産や金(ゴールド)などにも分けておくことが重要である。

 

終わりに:破綻を防ぐために

 

国の破綻は突然起こるものではなく、長年の積み重ねの結果として現れる。

財政赤字を見て「すぐに破綻する」と恐れるのは早計だが、見て見ぬふりをするのも危険である。

政府は支出の効率化を進め、国民も税や社会保障の仕組みを理解し、健全な経済運営を求めていく必要がある。

国家の破綻を防ぐ鍵は、「信頼」である。信頼を失わない限り、国は立ち直れる。

そして、投資家にとっても同じことが言える。

冷静な目で「今の日本」を見つめ、リスクと希望を天秤にかける姿勢こそが、未来を切り開く力になるのではなかろうか。

 

 

 

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