「トケマッチ事件が突きつけた現実――“新しい投資話”に潜む本当のリスク」

フリーマン柴賢二郎の流儀

~そよ風に吹かれて、ゆっくりと歩いていこう~

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何の専門家でもない私が経済的・時間的・人間関係の自由を得て、

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一般庶民の目線で考える

 

「トケマッチ事件が突きつけた現実――“新しい投資話”に潜む本当のリスク」

 

先日、「トケマッチ」と呼ばれる高級時計のシェアリングサービスをめぐる事件が世間を大きく騒がせた。

高級腕時計を預ければ運用され、使用料や利益が還元される―― 一見すると、モノを活用した新しい投資やシェアリングエコノミーの成功例のようにも映った。

しかし、結果として多くの利用者・出資者が損失を被る事態となった。

 

この事件は、単なる一企業の不祥事で片付けられるものではない。

むしろ、私たち一人ひとりが「お金を増やす話」「新しい仕組み」にどう向き合うべきかを考える、格好の教材である。

 

まず押さえておきたいのは、「実体がある=安全」ではない、という点だ。

トケマッチの場合、高級時計という実物資産が存在していた。

金や不動産、時計といった“モノ”が絡むと、人は安心感を覚えやすい。

しかし重要なのは、そのモノが「誰の管理下にあり」「どのような契約で」「どう運用されているのか」である。

実体があっても、管理体制や資金の流れが不透明であれば、リスクは極めて高い。

 

次に注目すべきは、「仕組みが分かりにくいビジネス」への警戒である。

今回の事件でも、時計の保管、貸し出し、収益分配の流れは一般利用者には分かりにくかった。

説明を聞いても、「専門的だから」「会社がやってくれるから」と理解を放棄してしまうと、リスクの見極めはできない。

自分の言葉で説明できない仕組みには、手を出さない。

それくらいの慎重さが必要だ。

 

三つ目は、「利回り」への向き合い方である。

世の中に存在する投資で、低リスクかつ高利回りのものはほぼ存在しない。

もしそう見える話があれば、その裏には必ず理由がある。

トケマッチも、銀行預金や一般的な金融商品と比べれば魅力的に映る条件を提示していた。

しかし、利回りはリスクの裏返しである。

この基本原則を忘れた瞬間、人は判断を誤る。

 

さらに、「規制の外側」にあるビジネスにも注意が必要だ。

新しいサービスやスキームは、法律や監督の網が十分に及んでいない場合がある。

違法でなくとも、トラブルが起きた際に十分な保護を受けられないことは珍しくない。

「法律に触れていない」と「安全である」は、まったく別の話だ。

 

最後に大切なのは、「お金を預ける=信頼を預ける」という自覚である。

会社の知名度や広告の雰囲気、有名人の関与といった表面的な要素ではなく、経営者は誰か、財務状況はどうか、第三者のチェックはあるか、といった地味な情報こそが重要だ。面倒に感じる作業を省いた先に、安心はない。

 

トケマッチ事件は、特別な人だけが引っかかる話ではない。

むしろ、情報感度が高く、新しいものに前向きな人ほど、巻き込まれやすい側面がある。だからこそ必要なのは、「疑う力」と「立ち止まる勇気」である。

 

お金を増やすこと以上に大切なのは、守ることである。

この当たり前の原則を、今回の事件は改めて私たちに突きつけたようだ。

 

 

 

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